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<title>空の名前</title>
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<title>■　INDEX　■</title>
<description> この話は剣と魔法が支配する、いわゆるＲＰＧ的な世界観で進行します。主人公は２人。　剣士のコウイチと術士のツヨシ。この名前からわかるように、登場人物は殆どが●ャニーズです。性格や風貌やイメージなどを、僭越ながら勝手にお借りしております。それらを不快に思われる方はスイマセン、お引き取り下さいませ。■■■「ダリア異聞録」　　　　目次01　　「初めまして、やね？」02　　「名前ね、名前・・・」03　　息がひどく詰ま
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<![CDATA[ この話は剣と魔法が支配する、いわゆるＲＰＧ的な世界観で進行します。<br />主人公は２人。　剣士のコウイチと術士のツヨシ。<br />この名前からわかるように、登場人物は殆どが●ャニーズです。<br />性格や風貌やイメージなどを、僭越ながら勝手にお借りしております。<br />それらを不快に思われる方はスイマセン、お引き取り下さいませ。<br /><br /><br /><br /><br />■■■<br /><br />「ダリア異聞録」　　　　目次<br /><br /><a href="http://wdays.blog62.fc2.com/blog-entry-260.html" title="01">01</a>　　「初めまして、やね？」<br /><a href="http://wdays.blog62.fc2.com/blog-entry-261.html" title="02">02</a>　　「名前ね、名前・・・」<br /><a href="http://wdays.blog62.fc2.com/blog-entry-262.html" title="03">03</a>　　息がひどく詰まった。<br /><a href="http://wdays.blog62.fc2.com/blog-entry-263.html" title="04">04</a>　　普段なら絶対いわない言葉だった。<br /><a href="http://wdays.blog62.fc2.com/blog-entry-265.html" title="05">05</a>　　ソイツは舐めるようにこちらを見ていた。<br /><a href="http://wdays.blog62.fc2.com/blog-entry-266.html" title="06">06</a>　　耳で、気配を探る。<br /><a href="http://wdays.blog62.fc2.com/blog-entry-267.html" title="07">07</a>　　きっと多分、それは自分の物なのだろう。<br /><a href="http://wdays.blog62.fc2.com/blog-entry-269.html" title="08">08</a>　　平然と名前を問うあたりが信じられない。<br /><a href="http://wdays.blog62.fc2.com/blog-entry-270.html" title="09">09</a>　　「もー、また何にもいわないで行っちゃうんだからさー」<br /><a href="http://wdays.blog62.fc2.com/blog-entry-271.html" title="10">10</a>　　風が優しいと感じられることが嬉しかった。<br /><a href="http://wdays.blog62.fc2.com/blog-entry-272.html" title="11">11</a>　　他のメンバーは不在のようだ。<br /><a href="http://wdays.blog62.fc2.com/blog-entry-273.html" title="12">12</a>　　「コウイチは変わったね。　でも変わんないね」<br /><a href="http://wdays.blog62.fc2.com/blog-entry-274.html" title="13">13</a>　　相変わらず、謎だらけの人や。<br /><a href="http://wdays.blog62.fc2.com/blog-entry-275.html" title="14">14</a>　　果たして自分には、こういった “メンバー” がいたのだろうか。<br /><a href="http://wdays.blog62.fc2.com/blog-entry-276.html" title="15">15</a>　　ブーツから伝わる地層の熱が、ちくちくと肌を刺す。<br /><a href="http://wdays.blog62.fc2.com/blog-entry-277.html" title="16">16</a>　　こうやって寝っ転がるのって、いつ振りやろなぁ・・・。<br /><a href="http://wdays.blog62.fc2.com/blog-entry-279.html" title="17">17</a>　　偶然、にしては出来すぎていると思った。<br /><a href="http://wdays.blog62.fc2.com/blog-entry-280.html" title="18">18</a>　　名前を、呼ばれたような気がした。<br /><a href="http://wdays.blog62.fc2.com/blog-entry-281.html" title="19">19</a>　　そんなことを考えてる暇などもない。<br /><a href="http://wdays.blog62.fc2.com/blog-entry-282.html" title="20">20</a>　　「この道を行ったんだな」<br /><a href="http://wdays.blog62.fc2.com/blog-entry-284.html" title="21">21</a>　　でもコウイチは、その事実をきっと今も認めてはいない。<br /><br />■■■<br /><br /><br /><br /><br />以下、進化する登場人物一覧です。<br />新しい人が出てきた時など、再チェックしてみて下さい。<br /><br /><br /><br /> ]]>
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<dc:subject>　　　∟　ダリアの世界観</dc:subject>
<dc:date>2008-12-24T23:59:01+09:00</dc:date>
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<title>「ダリア異聞録」　22</title>
<description> 「あれ・・・？　此処は・・・？」気が付いたら、見知らぬ場所にいて。どうやって来たのかはわからないけれど、そこはとても不可思議で不安定で有り得ない空間だった。思わず漏れたその言葉も、何処かに吸い込まれていきそうで。冷たい、と何故か思った。「真っ白や」其処には何も、なかった。地面も空も奥行きも、色も影も音も、何も。何も、なかった。ただ、オカダだけがいた。両手に持っていたはずの大量のパンがなくなっている
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<![CDATA[ 「あれ・・・？　此処は・・・？」<br /><br />気が付いたら、見知らぬ場所にいて。<br />どうやって来たのかはわからないけれど、そこはとても不可思議で不安定で有り得ない空間だった。<br />思わず漏れたその言葉も、何処かに吸い込まれていきそうで。<br />冷たい、と何故か思った。<br /><br />「真っ白や」<br /><br />其処には何も、なかった。<br />地面も空も奥行きも、色も影も音も、何も。<br />何も、なかった。<br />ただ、オカダだけがいた。<br /><br /><br /><br /><br /><br /><br /><br /><br />両手に持っていたはずの大量のパンがなくなっていることに気付いたのは、わりとすぐだった。<br />でもそのことに対してどうしよう・・・と、とりたてて慌てふためくことはなかった。<br /><br />「コウイチくん、何処や・・・」<br /><br />コウイチを追いかけてきて、こういう場所に迷い込んでしまったのだから、きっとこの奇妙な空間の何処かにコウイチがいてるに違いない、というヘンな自信があったので。<br />あの “コウイチの戦い” を、実はオカダはじっくりはっきりとまではいかないけれども、それなりの距離から見ていた。<br />見ていたというか、それはまぁ偶然だったのだけれど。<br />それでもそのおかげで、きっとオカダは此処にいるのだろう。<br />本人はまだそのことに気付いていなくて、きっとこの先も気付くことはないのかも知れないとしても。<br />オカダ的には、結果オーライだった。<br />そのことに気付いてないのが、本当に惜しいのだとしても。<br /><br /><br /><br /><br />むやみやたらに歩かない方がよかったのかも・・・と、いうことに思い至ったのは、既にうろうろとしすぎて足が疲れた頃だった。<br />何も見えないのか、何もないのか。<br />そんなところを歩いていると、一段と早く疲れを覚えるようだ。<br /><br />「うーん・・・」<br /><br />それにしても、一体此処はどういった仕組みなのだろう。<br />霧がかってるようにも思えるけれど、体に纏わり付いてくる感じが違っている。<br /><br />「なんや息苦しいなぁ・・・」<br /><br />真っ直ぐ歩いているつもりでも目標物も何もないので、それも定かかどうか。<br /><br /><br /><br /><br />人は暗闇の中では、正気を保てないという。<br />きっと明白なこんな世界でも、１人きりだとそうだろう。<br /><br />１人きりだと。<br /><br /><br /><br /><br /> ]]>
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<dc:subject>小　説　・・・「ダリア異聞録」</dc:subject>
<dc:date>2008-12-24T15:52:17+09:00</dc:date>
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<title>sora</title>
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<title>「ダリア異聞録」　21</title>
<description> 「あれ・・・？　此処、何処や・・・？」気が付くと、コウイチは倒れていた。そうして目が覚めてからの状況をすぐに理解出来なくて、思わず零れた自分の声の頼りなさに驚愕する。「・・・・・・真っ白や・・・・・・」其処には何も、なかった。地面も空も奥行きも、色も影も音も、何も。何も、なかった。ただ、コウイチだけがいた。ぼんやりと足を投げ出してその場に座り込んで、どれだけの時間が流れたのかわからなかった。時間の
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<![CDATA[ <br /><br /><br /><br />「あれ・・・？　此処、何処や・・・？」<br /><br />気が付くと、コウイチは倒れていた。<br />そうして目が覚めてからの状況をすぐに理解出来なくて、思わず零れた自分の声の頼りなさに驚愕する。<br /><br />「・・・・・・真っ白や・・・・・・」<br /><br />其処には何も、なかった。<br />地面も空も奥行きも、色も影も音も、何も。<br />何も、なかった。<br />ただ、コウイチだけがいた。<br /><br /><br /><br /><br /><br /><br /><br /><br />ぼんやりと足を投げ出してその場に座り込んで、どれだけの時間が流れたのかわからなかった。<br />時間の経過を指し計るものが何もなかったので。<br />けれどもそうやって体を休めるのもなんだか随分と久しぶりのような気がして、なかなか立ち上がれない。<br />いつも何かに、追い立てられるように動いていたから。<br />早く！<br />早く！<br />他の誰かが見て実際早く動いていたかはわからないけれど、気分的にいつも何かに急かされていて、そのせいなのかいつも息苦しかった。<br />それはツヨシと離れ離れになったあの日から・・・。<br />でもコウイチは、その事実をきっと今も認めてはいない。<br /><br />「ナガセ、大丈夫やったかなぁ・・・」<br /><br />ぼんやりついでに、あの時の光景を思い出してみる。<br />“雲” から腕が伸びて、ナガセを掴もうとしていた・・・その裏側で。<br />もう一方の腕が、ナガセの脹脛 （ふくらはぎ） あたりを目掛けていたのだ。<br />それはまさに、あの時。<br /><br /><br /><br /><strong>ナガセの剣先が、ほんの少しだけ・・・下がった、ただそれだけだった。</strong><br /><br /><br /><br />何もない空間から、突如として現れた腕・・・。　<br />きっとわかりやすく “雲” から出ていた腕はダミーだろう。<br />明らかにナガセを狙っていたその本命の腕に気付いたのは、きっとコウイチだけだった。<br />それはただの偶然だったのだろうけど。<br />フォーメーションを組んだつもりはなかったけれど、もし立ち位置が最初のままであれば、他のメンバーもきっと気付いただろう。　それぞれが動いた瞬間を狙って出てきたあたり、なんともずる賢い。<br />ジョウシマが炎の剣を呼び出している間に、咄嗟に姿勢を低くして彼らの足元を素早く潜り抜け、空間と腕の境目に剣を刺し入れたあたりからの記憶がなかった。<br />引っ張られたような気もするし、落ちたような気もする。<br /><br />「んー・・・まぁ多分、リーダーがなんとかしたと思うし、大丈夫やろ」<br /><br />過去に１度見た、ジョウシマの “剣技” を思い出す。<br />精霊の力を纏った剣の輝きと、その威力を。<br /><br />「さてと」<br /><br />今はまず自分のことを考えなければ。<br />此処は例の場所なのだろうか。<br /><br />「動くべきか、とどまっておくべきか・・・どないしよ・・・」<br /><br />そう呟いておきながら、もう答えは決まっているのだけれど。<br /><br /><br /><br /> ]]>
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<dc:subject>小　説　・・・「ダリア異聞録」</dc:subject>
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<title>「ダリア異聞録」　20</title>
<description> 「コウイチ！　コウイチー！！」我に返ったナガセが声の限りにそう呼ぶけれど、何処にも親友の姿は見当たらなかった。「そういえば・・・コウイチって、いつからいなくなってたんだ？」タイチの声に、ジョウシマが首を振る。目の前のことに精一杯で、そこまで認識していなかったというのが事実だった。「オレがっ！　オレがあんなヤツに捕まったから・・・！！」「ナガセのせいやない。　そない自分を責めたらあかん」「でも！！！
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<![CDATA[ 「コウイチ！　コウイチー！！」<br /><br />我に返ったナガセが声の限りにそう呼ぶけれど、何処にも親友の姿は見当たらなかった。<br /><br />「そういえば・・・コウイチって、いつからいなくなってたんだ？」<br /><br />タイチの声に、ジョウシマが首を振る。<br />目の前のことに精一杯で、そこまで認識していなかったというのが事実だった。<br /><br />「オレがっ！　オレがあんなヤツに捕まったから・・・！！」<br />「ナガセのせいやない。　そない自分を責めたらあかん」<br />「でも！！！」<br /><br />焼け焦げて、さらにぬかるんだ大地に膝を付いてひたすらに自分を攻め立てるナガセの肩にそっと手をやりながら、ジョウシマはこれからのことを考えて途方に暮れていた。<br />それでもリーダーである自分がそういった表情を迂闊に見せることは許されなかったので、もちろん心の中でのことだけど。<br />空が、綺麗だった。<br /><br /><br /><br /><br /><br /><br /><br /><br />「オカダのヤツ、おっせぇなー・・・」<br /><br />ゴウが空腹でイラついている。<br />それがわかっていたので、誰も何もいわなかった。<br />それでも思うことは同じで、なかなか帰ってこないオカダをずっと待っている。<br />が、それもそろそろ限界かも知れない。<br /><br />「探しに行くぞ」<br />「・・・・・・すれ違いにならない？」<br /><br />ケンが尤もなことを口にしたけれど、ゴウのひと睨みによって却下されたようだ。<br /><br />「そやな、いくらなんでもこれ以上の時間のロスは、折角はよ着いたっちゅーのに勿体無いやろ」<br /><br />ツヨシまでもがそういって腰をあげたので、ケンもしぶしぶそれに習った。<br />街の入り口の大きな木の陰から、何気なさを装ってさらに奥へと足を踏み入れる。<br />いい街やな、とツヨシはすぐに思った。<br /><br /><br />空がよぅ見える。<br /><br /><br />不思議な色合いの雲がゆっくりと流れている。<br />オカダを探しながらもそんな風に何処か他人事なのは、やはり 「他人事」 だからだろうか。<br /><br /><br />オカダは大事な親友やけど、それでもやっぱり “なんか” ちゃうねんな・・・。<br /><br /><br />その “何か” を、ずっとずっと探しているのだろう。<br />記憶と一緒に。<br /><br />「まとまって探すより、手分けした方がよくないか？」<br />「うーん・・・したら、どっか待ち合わせ場所とか」<br />「ねぇ、あれ」<br /><br />ゴウとツヨシの会話に割り込んだケンの示す方向に視線をやると、落とされて蹴られて踏まれて、道の端に追いやられた可哀想な大量のパンがひっそりと佇んでいた。<br />慌てて駆け寄って見ると、自分たちの好みの物が殆どだった。　つまりは。<br /><br />「この道を行ったんだな」<br />「間違いないやろな」<br />「オカダのくせに、何処に行ったんだよ！　もう！」<br /><br />何のためにこの街にきたのか忘れてはいないけれど、先にオカダを見付けなくてはならなくなってしまった。<br />多分、時間はまだある。<br /><br /><br /><br /> ]]>
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<dc:subject>小　説　・・・「ダリア異聞録」</dc:subject>
<dc:date>2008-09-13T01:33:54+09:00</dc:date>
<dc:creator>ryo</dc:creator>
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<title>「ダリア異聞録」　19</title>
<description> 悪意を感じ取った瞬間に、全員が戦闘モードに入っていた。剣を抜いて構える者、いつでも呪文を唱えられるようにする者。コウイチとナガセは１歩前に出て、後の２人を庇うように抜刀している。冷気を感じ取った瞬間、ジョウシマはいつでも炎を剣に纏えるように身構えた。タイチは白魔法はもちろんとして、他にも補助魔法も扱えたので、いつでもどれでも詠唱出来るよう息を潜めている。そんな中で。それは静かに、むくむくと大きく育
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<![CDATA[ 悪意を感じ取った瞬間に、全員が戦闘モードに入っていた。<br />剣を抜いて構える者、いつでも呪文を唱えられるようにする者。<br />コウイチとナガセは１歩前に出て、後の２人を庇うように抜刀している。<br />冷気を感じ取った瞬間、ジョウシマはいつでも炎を剣に纏えるように身構えた。<br />タイチは白魔法はもちろんとして、他にも補助魔法も扱えたので、いつでもどれでも詠唱出来るよう息を潜めている。<br />そんな中で。<br />それは静かに、むくむくと大きく育っていた。<br />黒い雲の向こうは何も見えなかった。<br />不可視の原理も何もわからない相手に、どう立ち向かえばいいのだろう。<br />実は立ち向かわなくてもいいのかも知れない。<br />けれども、だとしたらこの刺すほどまでにひしひしと感じる “悪意” は・・・なんだ？<br /><br /><br /><br /><br />時間の間隔が掴めなかった。<br />もう随分とそうして向かいあっているような気もするし、まだそれほど経っていない気もする。<br />きっかけは、ほんの僅かな気の緩みだった。<br />ナガセの剣先が、ほんの少しだけ・・・下がった、ただそれだけだった。<br /><br />「ナガセ！！」<br /><br />それに気付いたコウイチが、咄嗟に駆け寄った。<br />何故なら、雲の中から青白いような・・・この世のものとは思えない禍々しい色合いの腕が突如として現れ、まるで剣に突き刺さるようにしてナガセに迫ったからだ。<br />瞬きをしていたら、きっと間に合わない・・・それほどのスピードで迫る “腕”。<br /><br />「くそっ！！」<br /><br />ナガセは下からすくい上げるようにして剣をひらめかせ、咄嗟にそれを斬ろうとした。<br />けれど、実体を持たないらしい存在にそれは敵わず・・・逆に腕を、掴まれた。<br /><br />「うわぁぁぁぁぁぁ！！！」<br /><br />透き通った “腕” が、がっちりとナガセの腕を掴んで離さない。<br />何故そんなことが出来るのなんて、わからない。<br />そんなことを考えてる暇などもない。<br />その間にナガセの体は、本体である “雲” に引き寄せられていたのだから。<br /><br />「離せよっ！　くっそ・・・なんで・・・！！」<br />「ナガセ！！」<br /><br />ジョウシマが素早くサラマンダーを呼び出して、赤く燃え上がった剣で “腕” を斬り付けた。<br />けれども、それは空を斬るだけだった。<br />タイチが時間を狂わせようとした。<br />けれどもそれは、その “腕” を通り抜けるとその向こうにあった木に直撃してしまい、何故か見事な花を咲かせた。<br /><br />「う・・・あ・・・！！」<br /><br />やがてシュウシュウと、ナガセの掴まれた腕に凄まじい凍気が当てられ始めた。<br />その部分からパリパリと凍っていくのがわかる。<br /><br />「ワシの炎を舐めんなや！！！」<br /><br />刹那ジョウシマの、決して大きくはない体がとても大きく見えた気がした。<br />闘気を吐いて上段から剣を振り下ろした剣の軌跡が鮮やかな緋色の弧を描いて、“腕” ではなくナガセの剣に直撃した。<br />まるでガラスをハンマーで叩き割ったかのような、そんな大音響がその場に轟いたと同時に、その衝動で全員が吹っ飛ばされる。<br />濛々とたちこめる水蒸気に、息も絶え絶えに辺りを見回すと。<br /><br /><br /><br /><br />コウイチの姿が、何処にもなかった。<br /><br /><br /><br /><br /> ]]>
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<dc:subject>小　説　・・・「ダリア異聞録」</dc:subject>
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